菊池です。
さて、月曜日の国立教室の様子です。
4月に開設した新しい教室です。

まだみな白帯です。
この日の稽古の様子は
道場公式InstagramにUPしました。
https://www.instagram.com/yu_shinkai.kyokushin/
(皆さんアカウントフォローもよろしくお願い致します)
さてさて、先週末は桜街道本部道場にて昇級審査会を実施しました。(豊田、多摩地区は今週末に実施)受審者多数となりましたが送り迎えの駐車トラブルもなく無事に2日間の審査を終えることができました。ご協力いただいた保護者の皆さんにこの場をお借りして感謝申し上げます。
2日間を通じて特に印象に残ったのは少年部の3級を受審した2名でした。当道場は少年部(小学2年生〜6年生)の昇級を3級(緑帯銀線)までと定めていますのでその上限となる級の受審者です。
「今回が少年部での最後の昇級審査になるから一つの区切りとして心してかかるように」
と審査前に話していましたが、約一時間の審査中、心身共に安定していたというか、超然としていたというか、とにかくブレることがありませんでした。
先に述べたように彼らにとって一つの節目ですからわたしはなんとか厳しい審査にしてやろう(鬼)と様々なプレッシャーを(おらぁぁぁっと)かけたのですが、途中でさじを投げました(笑)
体力テストのスクワットなどフルボトムで連続260回でしたが表情一つ変えず、息すら切れず。審査を通じて気合いや返事の大きさも衰えることなく不動立ちや正座も全くぶれず立派なものでした。
人は負荷がかかった状態でこそ成長するものですが、それは肉体的なことだけではなく、精神面においても同様です。
道場には様々な子が入門してきますが、茶帯(十分の一)黒帯(百分の一)に残った子たちの特長に初対面の人や大人に対して物怖じをしない。人目に晒される場面に強い。ということがあります。
これらを支えるのは「いざというときには自分の身一つはどうにでもなる」という身体面からくる自信と「たくさんの挫折や恥をかいてきた経験」からくる精神面での落ち着きです。体力面については言わずもがなですが、精神面において失敗を恐れないことはとても大きいと思います。
3級を受審した2人はこれまで数えきれないほどの大会に出場してきましたが、勝ち負けがつく試合では特殊な子を除き成功(勝ち)より失敗(負け)の経験が多いものです。
全力で戦って敗れることは一つの挫折ではありますが、たとえ失敗したとしても彼らはそこから立ち直り再び挑む術を経験として知っています。また、失敗したときにそれを励ましてくれる心ある人がいることも知っています。
自分と他人を信じる者は失敗を恐れないのです。
大会や審査会での「人目に晒される恐さ」は大人になってもついて回るものです。つまり人は誰もが恥をかきたくない。
しかしながら、今回の2人の姿は子どもの中にあってまるで大人のような振る舞いで「立派」という言葉が一番しっくりくるものでした。私は正面席で一人密かに静かな感動を覚えていた次第です。
彼らがこの先、鍛え上げられた体躯と聡明な頭脳、そして優しい目をした青年に成長してくれることを願いつつ、これからも厳しく指導にあたりたいと思います。
押忍。
