菊池でございます。
さて、現在道場設置の外部モニターでは、先日開催された
「彩の国交流試合」 の様子を放映しています。

DVDに焼いて下さったMさんいつもありがとうございます。
さてさて、この彩の国交流試合では友心会から12名の選手が出場し7名が入賞しましたが、今大会ではそれ以上に心を打たれたことがありました。
今大会には福島門馬道場の選手が多数出場していました。門馬道場の皆さんは組手、型共に非常にレベルの高い選手が多く、先の型全日本、組手東日本選手権でも多数の優勝、入賞者を出しています。
その強豪選手の中から、今大会の型中学の部に鈴木統河選手が出場していました。鈴木選手は先月開催された、 「型全日本選手権大会 中学生の部」 団体戦で優勝。個人戦でも準優勝を修めた選手です。
全日本選手権では個人戦、団体戦共に友心会の選手は鈴木選手に敗れていますので、私はトーナメント表を見た瞬間に 「今回もうちの選手たちは苦しいかな?」 と思っていました。
結果的に、鈴木選手は本調子ではなかったようで、運よくうちの選手が勝ちましたが、私が感心したのは、敗れた鈴木選手の試合後の立ち振る舞いでした。
私は本部席から鈴木選手を見ていたのですが、彼は判定で敗れた後、一礼してコートを出て、相手選手に挨拶に行き、その後、再びコート横に戻って正座。そのままじっと自分のコートの試合を見始めたのです。
決勝戦が終わるまで、彼がその場を離れることはありませんでした。その後に自分が出場する組手の試合があるにも関わらず。
これには本当に驚き、感心してしまいました。彼は今大会でも優勝候補の筆頭だったと思います。試合では少しバランスを崩したように見え、負けた本人はきっと悔しかったでしょう。しかし、彼はその気持ちを一切表情に出さず、コート横で背筋を伸ばし、じっと正座し続けていました。その姿は本当に立派で、私は心を打たれてしまいました。
試合は競技であり、勝負の世界ですから、まずは勝ち負けありきです。しかしながら、正座をする中学生の彼の姿に、「本当に大切なことはなにか」 ということを34歳の私はあらためて教えられた次第です。
鈴木選手は試合後、「友心会の菊池といいます」 と、いきなり話しかけてきたおっさん(わたし)にも爽やかに対応してくれて、私はファンになってしまいました。
この選手になら、うちの子たち負けてもしょうがないなぁ・・・。
あ〜 いかんいかん。 来年は勝ちます。
さてさて、本日は最後に鈴木選手が所属する門馬道場。門馬師範のブログを師範の許可を頂き、一部ご紹介させて頂きます。
今のフルコン空手界は、小学生で勝つ事だけに拘る人が多過ぎる。厳しい稽古をして勝利を掴むのは素晴らしい事だが、やがて中学生になりサッカーや野球などの部活に傾倒していく。高校受験の頃には道場に来なくなり自然と道場から去っていく。そのうちに空手をやっていた意味も曖昧になり、二度と道場に戻って来なくなる。多分、どこの道場でも直面している問題であると思う。
それでも多くのフルコンの先生方は、小学生の時の空手の経験が大人になって社会に出たら、生きて行く事に役立つと言う。
しかし、一時期厳しい稽古をしたからと言って、それが生きる事にそのまま役立つ程人生は甘くない。一時期を厳しい事に耐えるだけで心が強くなり生きる力がつくのなら、キックでもボクシングでも総合でもどんなスポーツでも何でも良い事になる。もちろん部活でも・・・。
でも空手道は、武道は、生涯修行者として奉仕の心を以って豊かな人間性を育む道である。強さの果てに、相手を労わる「やさしさ」を様々な修行の過程で身につけなくてはならない。
一時の重い負荷を耐えるよりも、軽い負荷でも長期間、常にあきらめないで耐え抜く事である。だからこそ社会で通用する人間になれると思う。
一時期でも頑張ってチャンピオンになる努力は尊いし、結果を残す事は大変な事である。その努力を無駄にせず、将来「あの道場で学んだ事が生き抜く力になっている」と言って貰える様に、我々指導するものは「継続」する事の大切さを身を以って示していかなければならないと思う。
2012.4.13 門馬師範ブログより http://www.kyokushin-monma.com/
金を残すは下、 事業を残すは中、 人を残すが上。 後藤 新平
師あるがゆえにこの弟子あり。
私も指導者の端くれとして、彼に負けないような弟子をたくさん残したいと思います。
明日からまた顔晴るぞ。
押忍。
